世界の統計を読み解く: 2025 世界的なインフレによる同時不況 (IMF)
IMF のデータをもとにRozenが作成

日本はずっとインフレターゲットを3%にしてきた。そして2025年現在、数字の上では達成しているのをご存知だろうか。私はこの統計データを作成するまで気付かなかった。

日本は数年前までは、インフレ率±0%近辺で推移する国だった。それが2020年以降。インフレ率3%程度に急に物価が上昇したのである。

ただ、日本はインフレという点では非常に特殊な立ち位置にいるのである。他国を見ると、軒並み3%程度で推移してきたのがわかる。おそらくこの事実をもって、インフレの目標値が3%だったのだろう。しかし、どうだろうか。インフレ率がいざ3%になってみて思うのは、家計が苦しい以外にないのではないだろうか。

おそらく反論としては。他国はインフレ率とともに給与も上がってきたのだ、という言説はありそうだ。本当だろうか? - 2025、世界の賃金は横ばい のデータに見る通り、OECDの物価の差を考慮に入れ調整済みの平均賃金を見ると、アメリカ以外各国横ばいなのである。インフレ率が3%付近にずっと張り付いているということは、指数関数的に物価が上昇するということである。変わらない賃金を前に、あまりにも厳しいのである。

それが、2020年以前の状況である。そして2020年、日本を巻き込む形で世界は同時インフレを加速させていく。アメリカとイタリアでは8%ものインフレ率を記録し、アメリカは今も3%程度のインフレであり、指数関数的に物価は上昇し続けている。一方イタリアは現在1%程度のインフレ率に落ち着いたようだ。

世界的なインフレは同時不況を引き起こす --- このことを今日本含め世界が実感していると言ってよいのかもしれない。

次は、本当にモノは売れなくなったのか、さまざまな商品の販売台数を見ていこうと思う。


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